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知財ライブラリー
伊集院 浩二の『アリゾナ的因数分解』
「日本初のカジノ&リゾート型ホテルの解禁迫る!」 Part T
(2008/7/1)
3年以内にラスベガス・スタイルの巨大なカジノ産業が日本の都市型ホテルに上陸!その驚くべき利権と外圧のメカニズムを伊集院浩二が鋭く因数分解する。
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伊集院 浩二氏 プロフィール
1942年 東京生まれ
1968年 尾津商事(東京新宿)会長秘書
1977年 尾津興産 代表取締役
1986年 米国経済界 副社長(ニューヨーク)
1991年 米国永住権取得
1988年 M&A代理人事務所(コネティカット)
1998年 絵画製作と執筆活動(カリフォルニア・アリゾナ)
2007年
Buyback専門代理人集団 オフィス御醍醐龍太 代表
絵画・経済小説
絵画18作品と執筆論文は第21回右脳インタビュー参照
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カジノの解禁を巡りワシントンと永田町の間で熾烈な動きが水面下で犇いている。ギャンブル王国ジャパンと外国から揶揄されながらも、日本はカジノだけが最後の聖域として残されている、それこそ「美味しく巨大な消費大国」なのだ。だが日本市場への布石は外国資本によって着々と打たれている。
それは米国の高級ホテル・チェーンやアミューズメント・パークの日本上陸だ。更に投資ファンドによる企業買収が、市場原理という名のもとに戦略的に展開されている昨今、カジノの解禁は近い将来、必ず現実となるメガ・プロジェクトだろう。
バブルの崩壊以降、平成の黒船は疲弊した「Japan,
Inc.」を外圧というイメージを払拭しながら次々と上陸を果たしている。即ち、グローバリゼーションという大義名分を掲げ、企業買収の持つネガティブ・イメージを巧みにオブラートでラッピングしながら日本経済を蹂躙してきたのだ。ワシントンの対日戦略は、巨大な国営企業の民営化を迫り、建築基準やビッグ・バンを視野にした金融再編成も果たした。更に法曹界や教育分野、そして医療改革にも米国の意向が取り入れられた。農政や流通も消費者生活の底辺まで大きな変革と影響を及ぼしており、その詳細は既述の因数分解で述べた通りだ。
ワシントン筋から入手した対日極秘メモランダムがある。日本政府が規制緩和や民営化を閣議決定するプロセスに於いて、その是非を諮問する所謂、「有識者会議」の日本人VIPリストである。つまり、これらの有識者こそ、日本の政治家や閣僚に大きな利権と影響力を齎し、将来の談合企業に潤沢な財源をギャランティする「ロビイストに限りなく近い親米家」に他ならない。
一方、米国の「Japan,
Inc.」に携わる米国のロビイストには二つの流れがある。一つは日本に迫る民営化や市場開放の圧力を米国主導の形で議会にロビイングするグループだ。彼らは永田町や霞ヶ関の力学や財界に知悉した知日派であるが親日家ではない。米国製品や農産物といったハードなものから金融商品や知的財産権といったソフト分野で潤うフォーチュン500社の利益代表でもある。伝統的には自由経済を標榜する共和党に影響力を駆使、米国企業の対日進出に利便を図るべくワシントンに圧力をかけてきた。
レーガン政権やブッシュ親子が掲げた市場経済主義や規制緩和そして軍産複合体への手厚いサポート等が基本的な国家戦略だ。
二つ目が日本の対米輸出企業のためにワシントンにおいて議会工作をするアメリカ人ロビイストのグループだ。時には日本政府や各省のロビイングをも請負う「青い目の代理人」でもある。民主党のクリントン政権は国内産業保護を掲げ、局地戦争への介入に消極的な上、同盟国日本への対応はクールであったいう指摘が多い。事実、クリントンは共和党のレーガンやブッシュ・パパ時代に累積した巨額の「双子の赤字」、つまり財政と貿易収支を解消した実績がある。
だが両党、すなわち、アメリカ合衆国には共通した不変の国家戦略と守るべき国益がある。覇権国としての安全保障の磐石性と世界通貨として担保される米国ドルの同盟国から合衆国への還流である。最後の聖域とされるカジノの解禁で日本で蓄積された資産が海外へフローするメカニズムとは何か。
永田町の政治家や自治体の首長の一部からカジノの解禁の声が上がったのは、バブルの崩壊後の1995年前後からだ。官民一体となって実施されたパチンコ業界におけるプリペード・カード導入が、カジノの健全化を掲げる解禁派にとってフォローの風となったのだ。つまり、永田町が解禁へ向けて錦の御旗を振り始める素地が整ったと指摘する公安関係者もいる。
ワシントンの裏マニュアルには、日本の高級官僚が出世する要因は三つあるとし、その第一は、税収という新金脈を考案する事。第二は、その金脈に構築されたプロジェクト組織に天下りするレールを敷く事。そして第三は、政治家の利権を担保した上、政令化する事とある。付帯事項として、ワシントンの政治的な圧力(外圧)をソフトランディングさせる官僚の稟議や根回し(Ringi
とNemawashiは既に英語になっている)を絶対条件に挙げている。そのプロセスこそ有識者による諮問委員会なのだ。では何故、カジノ解禁に10年以上の時間が経過してしまったのだろうか。
その驚愕の答が今年の株主総会にあった・・・
【Part Uに続く】
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