知財問屋 片岡秀太郎商店  会員登録(無料)
  chizai-tank.com お問い合わせ
HOME 右脳インタビュー 法考古学と税考古学の広場 孫崎享のPower Briefing 原田靖博の内外金融雑感 特設コーナー about us  
 

大塚正民の考古学と考古学の広場

102回 第2版国際法務シリーズ:第2版国際法務その1:国内法(日本法)の種類(分野)

2015/2/1

大塚 正民

大塚正民 法律会計事務所
 

今回から始まる第2版国際法務シリーズは、第35回(国際法務その1)から第68回(国際法務その34)まで続いた「旧版」の国際法務シリーズの改訂版です。ただし、基本的な考え方は「第2版」も「旧版」も同じです。「旧版」である第37回(国際法務その3)で述べましたように:
― 専門家はすべからく「すべての事柄について何ほどかを、そして、ある事柄についてすべてを、知るよう努力すべき(try to know something about everything and everything about something)」という言葉は至言です注1。ただし、「知るよう努力すべき」なのであって、「知っているべき」とは言っていないのです。つまり、およそ不可能であることは十分に覚悟しながら、なお「知るよう努力すべき」と言っているのです。どのような「日本法」の分野の専門家になるにしても、「すべての事柄(自分の自称専門分野以外の分野を含めて)について何ほどか」を「知るよう努力すべき」であり、「ある事柄(自分の自称専門分野)についてすべて」を「知るよう努力すべき」なのです。―
このような意味での「すべての事柄」としての「日本法」を「旧版」では14種類(分野)に分類していましたが、「第2版」では以下の17種類に分類することにしました注2

  日本法の種類(分野) 英語訳 英語の略称
1. 独占禁止法
(公正取引委員会)
Antitrust Law
(Fair Trade Commission)
FTC エフ・テー・シー
2. 外国為替法 Foreign Exchange Law F エフ
3. 税法 Tax Law T テー
4. 会社法 Corporation Law C  シー
5. 労働法 Labor Law L エル
6. 金融商品取引法 Securities Law S エス
7. 保険法 Insurance Law I アイ
8. 訴訟法 Litigation Law L エル
9. 国防法 National Security Law S エス
10. 移民法
(貿易法)
Immigration Law 
(Import/Export Law)
I アイ
11. 知的財産法 Intellectual Property Law P パ
12. 環境法 Environmental Law E アー
13. 業法(規制法) Regulated Business Law R  アー
14. 消費者法 Consumer Protection Law C ク
15. 仲裁法 Arbitration Law A エー
16. 破産法 Bankruptcy Law B ビー
17. 犯罪法 Criminal Law C シー

エフ・テー・シー、エフ、テー、シー、エル、エス、アイ、エル、エス、アイ、パーク、エー、ビー、シー(FTC, F, T, C, L, S,I, L,S,I, P, E,R,C, A,B,C)と記憶すると便利です。
次回第103回は、上記1の独占禁止法(公正取引委員会)Antitrust Law (Fair Trade Commission): FTCを取り上げることとします。

脚注
 
注1

第37回では、「イギリスの思想家ジョン・スチュアート・ミルの言葉であるとされていますが」と述べていましたが(現に、そのように理解している方がおられます。http://e-satoken.blogspot.jp/2010/12/try-to-know-something-about-everything.html 最終検索2015年2月1日)後になって、「イギリスの科学者トーマス・ハックスレーの墓碑銘に同様の言葉が刻まれている」ことを知りました。ただし、ハックスㇾ―の言葉は、try to learn something about everything and everything about somethingとなっており、know ではなくlearnとなっています(http://quoteseverlasting.com.topic.php?c=Epitaphs 最終検索2015年2月1日)。  

注2

「旧版」では「訴訟法」と「仲裁法」を一緒にしていましたが、「第2版」では別々にし、新たにA, B, Cの3種を加え、「仲裁法」、「破産法」、「犯罪法」としました。

   
   


大塚正民弁護士へのご質問は、こちらからお願い致します。  <質問する

  質問コーナー(FAQ)
  

ご質問は、編集部の判断によって、プライバシー等十分配慮した上で、一部修正・加筆後、サイトへ掲載させて戴く場合がございますので、予めご了承ください。

本メールの交換はすべて編集部を介して行われます。

すべてのメールには、お返事できない場合もございます。ご了承下さい。

 

 

 

chizai-tank.com

  © 2006 知財問屋 片岡秀太郎商店

更新日:2015/02/01